最近のクラウドのメモサービス・ディスクドライブサービスは何が良いのだろうかと思って調べてみました。
目次
アカウント
アカウントの管理を考えると、結局 Googleアカウント、Apple ID、Microsoftアカウントは持たないといけないので、これらを使うサービスが候補としては有利です。
- Google Keep ( https://keep.google.com/ )
- Microsoft OneNote ( https://onedrive.live.com/about/ja-jp/ )
- Apple iCloud ( https://www.icloud.com/ )
アカウント管理については基本的に2段階認証または2要素認証を使うようにしているので、それに対応しているサービスを使いたいところ。その点からしても、Googleアカウント、Apple ID、Microsoftアカウントはどれも対応しているから、条件をクリアしています。逆に他のアカウントだと難しい気もします。
メモサービス
サービス専用アカウントを用意するのでも良ければ、下記のクラウドサービスは利用の検討をする価値がありそうです。データ漏洩リスクを考えると、Googleアカウント、Apple ID、Microsoftアカウントはメモだけでなくドライブや他のサービスへも影響が出てくるので、そのあたりについてどう判断するのかがポイントになりそうです。管理するアカウントは少ないほうがセキュリティ上は安全度が高いと考えているので、もしこれらのサービスを使うとしたら、機密性が低いものだけメモするときに使いそうですね。
- Evernote ( https://evernote.com/intl/jp )
- Simplenote ( https://simplenote.com/ )
以前は Evernoteをよく使っていたのですが、Linuxでの使い勝手がいまひとつなのと、iPhoneやAndroidのアプリでメモをとるにはモバイルデータ通信が必須だったり同期に失敗してデータが消えてしまったりと、トラブルがあってから、あまり使っていません。結局、メモ帳などでテキストへ書いておいて、必要に応じてLANで動かしているRedmine(https://redmine.jp/)を動かしているマシンへチケットとしてあげたりすることが多くなってしまいました。ちなみにLinuxだと「NixNote」を使うと良さそうなのですかね。
さて、PCを使っているときはOneNoteの方がなんとなく便利な気がして、そちらへ一時期メモをしていました。ただ、こちらも結局Redmineへチケットとしてあげることが多くなって、それなら最初からRedmineでチケットつくってメモした方がいいだろうということになって、使わなくなってきています。
ということで、基本的にどれも一長一短。専用アプリをインストールするものは利用と管理が面倒なので、Webブラウザ経由で使えるものが実用性から採用したくなるのだけど、操作性を考えると専用アプリの方が有利になります。
エディタ
エディタはOSによって使いやすいものが違うので、軽快に動作して、フォントもそこそこ綺麗な表示で文章が書きやすくて、Webブラウザで調べたことを手軽に貼り付けてMarkdownで保存しておけるといった要件から、適当に選んで使っています。LinuxだとPlumaが気に入っていて、よく使っています。macOSだとCotEditorかな。Windowsだとサクラエディタあたり。Visual Studio Codeも良いのですが、これについては、やっぱりプログラミングで使う感じですかね。Markdownエディタとしても優秀だと最近聞いたので、プラグインを追加して試してみて気に入ったらCodeへ移行するかもしれません。
フォントについては、余裕があればRicty(https://www.rs.tus.ac.jp/yyusa/ricty.html)をインストールして使っています。
ドライブ
ちなみに、クラウドのドライブもいくつかサービスがあります。メモも結局ドライブに保存されるのであれば、こちらも意識が必要になります。専用のメモサービスでなければ、ドライブは意識した方がいいでしょう。
- Google Drive
- Microsoft OneDrive
- Apple iCloud Drive
ドライブとなると結局ファイル共有になって、専用サービスだと下記もありますね。
- Dropbox ( https://www.dropbox.com/ja/ )
- ASUS WebStorage ( https://www.asuswebstorage.com/navigate/ )
ASUS WebStorageはASUSのPCやスマートフォンを購入すると自動でついてきていたような気がします。契約解除のときにバックアップをしようとすると作業が少し大変そうなので使ってません。Dropboxは無料枠を持ってはいるのですが、ほかのクラウドサービスがドライブを提供するようになってからは使っていません。個人的にはNextcloud(https://nextcloud.com/)のプログラムをLAN環境で動かしてますし、クラウドにないと困るファイルというのもそれほどないのですよね… バージョン管理したい場合もLANで動かしているGitLab(https://gitlab.com/gitlab-org/gitlab-ce)を使ってしまいますし。
PCとクラウドドライブの連携
クラウドドライブはスマートフォンやタブレットから使えて、PCからも使えるものを利用するのが良いわけですが、PC側でバックアップをとったりできるとなお良いですよね。あと、容量制限があるので、PC側にバックアップできたものは手軽に削除して使用できる容量を常に確保しておきたいところです。
Googleドライブとかは、クラウド側においてあるファイルについて検索をするのは簡単にできるようになっているはずですが、PC側にバックアップを持ってくると検索機能は自分で用意する必要が出てきます。ファイルの内容も含めて検索をするとなると、専用のソフトウェアを用意して対応する感じになるでしょうか。
さて、各ドライブについて調べてみたところ、iCloudだけLinuxのファイルアプリには対応していなくてWebブラウザで使う必要があるようです。
- Google Drive … バックアップと同期(Backup and Sync)
- Microsoft OneDrive … OneDrive を PC で使う – Office 365 サービス – 楽しもう Office
- DropBox … インストール – Dropbox
- Windows10 – iCloud for Windows のインストール – PC設定のカルマ
DropboxはUbuntu18.04だとpython-gpgmeパッケージがインストールできないので、Ubuntu17のものを入手して暫定で使えるようにする必要があるようです(2018-09-25現在)。
$ wget http://mirrors.kernel.org/ubuntu/pool/main/p/pygpgme/python-gpgme_0.3-1.2build2_amd64.deb $ sudo gdebi python-gpgme_0.3-1.2build2_amd64.deb $ sudo apt -y install nautilus-dropbox
Google Driveについては、UbuntuだとGnome Online Accountsを使うのが良さそうな感じもあります。
$ sudo apt -y install gnome-online-accounts
他には google-drive-ocamlfuse もあるようなので、こちらを試してみました。
$ sudo add-apt-repository ppa:alessandro-strada/ppa $ sudo apt -y install google-drive-ocamlfuse $ mkdir ~/GoogleDrive $ google-drive-ocamlfuse ~/GoogleDrive
Microsoft OneDrive 用にはonedriveパッケージが使えるようです。コマンド実行時に表示されるURLへWebブラウザでアクセスして、認証して最後に表示される白いページのURLを「
Enter the response uri: 」に対して入力すると、${HOME}/OneDrive/にOneDriveのファイルが用意されました。
$ sudo apt -y install onedrive $ onedrive Authorize this app visiting: https://login.microsoftonline.com/... Enter the response uri: https://login.microsoftonline.com/...
この後、cpコマンドでバックアップファイルをコピーしてみたところ、コピーできました。
メモ、ドキュメント、Wikiの区別
メモは、ひらめいたことや、おもいついたことを、日付と一緒にばんばん書き込んでいって、重要そうなものはチケットにしたり、ブログ記事のネタにしたり、といったことで活用していきたい感じです。いろいろと溜まっていきそうですが、消えても困らない情報をいれておく場所としておくと有効活用できそう。メモの整理もしようと考えると、負担が高くなって気軽にメモできなくなるので。重要なものは、チケットにするとか、カレンダーの予定にいれるとか、そういった方法で整理していくのが良さそうです。
ドキュメントはメモとちがって、ある程度まとまった文章として残しておくときに使いたいものです。最近はプロジェクトを用意して、それに関連するドキュメントをMarkdownで書いたりしてGitLabのリポジトリへ登録するような流れで管理をしているので、クラウドへドキュメントを置いて編集をするということはありません。たぶん、誰かと共同作業でドラフト版のドキュメントを作りたいときに活用するぐらいでしょうか。ある程度、内容が固まったらリポジトリへ登録してバージョン管理です。ドキュメントのままにしておくというのは、あまりなさそうな気がします。
WikiはRedmineのものを使っています。こちらは、よく参照しそうなメモを、思いつきで書いてあります。普通のメモと違うのは技術情報でよく参照するリンクを一覧にしてあったり、コマンドを記載してあったり。ただ、最新情報を調べるときは、結局Google検索をしたりするので、それほどたくさんメモしてあるわけでもありません。大切な一次情報へのリンクはGoogle検索をしても上位3つにこないこともあるので、それはメモしておくようにしています。基本はRedmineのチケットへのコメントで良いのですが、チケットから何度も検索するような情報はWikiへ転載して楽に参照できるようにするといいのだろう、と考えています。